逆三角形をつくる広背筋の鍛え方!トレーニング種目とそのポイント

上半身の逆三角形を作り出す広背筋という大きな背中の筋肉!

アウターマッスルで、表層にありますので目視で確認ができます。広く逆三角形な上半身はかっこいいですね。

しかし広背筋をしっかり育てようとすると、意識しないと育つことはできないでしょう。というのも、広背筋は日常生活ではほとんど使うことがないからです。

例えば、アームレスリング(腕相撲)やチンニング(懸垂)、ボート漕ぎ(ローイング)といった動作で広背筋がよく使われます。

その広背筋について、役割や解剖学、トレーニングの方法まで見ていきましょう。

たくましい上半身に仕上がる広背筋!筋肉の役割と鍛えるメリット

広背筋と三角筋は位置と動作が拮抗しています。三角筋で肩幅を広げて、広背筋で上半身の逆三角形を作ります。これにより、よりたくましい上半身に仕上がります。

広背筋と三角筋はセットにして覚えるといいでしょう。正面から見たときの横幅の広さを強調するのに必要な筋肉です。

大胸筋や腹筋などを鍛えても、正面から見て真っ直ぐだとたくましさが欠けるように見えるかと思います。そこで必要になってくるのが広背筋と三角筋です。ここからは広背筋についてお話ししていきます。

広背筋の役割

広背筋は体幹の後面中部から下部に広範囲にわたってあります。胸椎、腰部、骨盤から始まり、上腕に向かって筋肉は走行しています。

上腕を内旋、内転、伸展、呼吸の動きをすると広背筋は働きます。広背筋は背中にある筋肉ですが肩帯に属していて、一部の動作で大胸筋と共働します。三角筋は外旋、外転の動作ですので、三角筋とは拮抗筋として働きます。

腰部が起始になっている筋肉は多く存在します。ですので、腰部に問題が生じたり、腰部のアライメントが崩れたりすると働かなくなる筋肉が多くなります。

その反対に腰部に問題が生じた場合、リハビリテーションは様々な筋肉を鍛えていかなければならないということでもあります。広背筋はその一つです。

広背筋の役割

  • 腰部の安定化
  • 肩周りの安定化
  • 体幹を安定させる
  • 肩甲骨を寄せて下げる
  • 基本姿勢を作る

腰部の安定化、肩周りの安定化により首もすわり、頭部が安定することで姿勢も良くなります。広背筋は腰から肩周りの動きに関与するため、上半身全体のコンディショニングが最大の役割です。

広背筋は上腕を引き下げるので、結果的に肩甲骨も引き下げます。それにより胸を張った姿勢を作ることができます。肩甲骨を背骨に寄せて下げる動きです。

広背筋をしっかり鍛えることができると、胸を張った姿勢になり、堂々としてたくましく見えます。トレーニングをする上で、この姿勢を作るのはとても大事です。広背筋は基本姿勢を作る筋肉と言えるでしょう。

広背筋を鍛えるメリット

広背筋を鍛えるとどのようなメリットがあるのでしょうか?役割を見てもお分かりの通り、基本姿勢を作ります。

  • 逆三角形を作る
  • 見た目が堂々しているように見える
  • トレーニングをするときの基本姿勢を作る
  • 猫背の改善
  • 酸素をしっかり取り込むことができる
  • 集中力が増す
  • 仕事がはかどる

広背筋の役割として、腰回りから肩周りの安定化です。はっきりわかりやすいのが、円背(猫背)の改善に役立つところでしょう。

近年、デスクワークが増え、全体が弱ってしまい、背中が丸まってしまっている若者が急増しています。脊柱には中枢神経が通っていますので、脊柱の歪みは全身問題に発展し兼ねません。

胸を張った姿勢で安定することで、様々な効果が付随してきます。呼吸筋がしっかり働くようになったり、客観的に姿勢が良く見えますし、たくましくも見えます。スポーツをする上でもパフォーマンス向上に欠かせません。

広背筋は見た目のみならず、身体機能の向上にも大きなメリットがあります。基本姿勢を保つことで胸郭が広がるため、肺がしっかり膨らむことができます。そうすることで酸素摂取量が増えます。

酸素摂取量は脳の活動と持久力に好影響をもたらします。脳が働くと、頭の回転が良くなり、集中力も増し、仕事がはかどるようになります。それだけでもケガのリスクは減ります。

酸素摂取量が増えることで持久力が上がります。そうすると運動量が増えるのでダイエット効果も上がります。さらに回復能力も上がりますので、すぐに元気になれます。酸素摂取量はそういった効果が期待できます。

その広背筋は主にプル系(引っ張る)、ローイング系(ボート漕ぎの動作)のトレーニングによって鍛えることができます。広背筋は基本姿勢を作る上でとても重要ですから、トレーニングのしすぎによるデメリットはほとんどありません。

トレーニングをしすぎて脊柱を圧迫させて圧迫骨折をした、というのも聞いたことがありませんし。背中側は鍛えにくいですので、やりすぎぐらいでちょうどいいです。

強いていえば、腰が反りすぎて腰痛になるということです。柔軟性も向上させることが重要です。偏りすぎないようにだけ気をつけてください。

広背筋はどのように鍛えればいいのでしょうか?その為にはまず、筋肉がどこからどこへ付いているのか、広背筋の解剖を知っておく必要があります。

広背筋が付いているところはどこからどこ?起始と停止を意識するために

トレーニングのポイントは起始と停止を意識して行います。そのためには筋肉の付いているところを理解しないといけません。ここで、筋肉の位置を確認しましょう。

広背筋の位置と、起始停止位置の画像

広背筋は仙骨、腸骨稜から上は第7胸椎までを起始として、そこから上腕に向かって筋肉が収束されて上腕骨の内側を通って前側に停止します。

後ろから見ると広背筋は背中の3分の2以上を覆っています。文字にすると次の表の通りです。

    

    

  

    

    

  

  

広背筋 起始 停止
位置
  • 第7〜12胸椎
  • 第1〜5腰椎
  • 仙骨の棘突起
  • 胸腰筋膜
  • 肩骨の下部
  • 第3腸骨稜後部
  • 第9〜12肋骨
上腕骨の結節間溝

    

      

作用 内旋、内転、伸展、呼吸

起始とは、筋肉の始まりの部分のことです。停止は起始から出た筋肉の終わり部分です。一般的に起始が身体の中心部分で停止が末梢の方を指します。

広背筋が働くことで、肩甲骨の位置が安定するため、腕の動きが良くなります。スポーツパフォーマンスの向上にも役立ちます。さらに胸を張る姿勢は、肺がよく動くようになるので心肺機能の向上にも繋がります。

広背筋で注意が必要なのは、左右で偏らずに均等にトレーニングができるかどうかというところ。広背筋は背骨に付いているため、左右差があると背骨は強い方に引っ張られます。

背骨はだるま落としのように積み上がっている構造ですので、ずれたり、回旋したりしてしまうのです。

あと、広背筋は扁平(薄っぺらい)な筋肉です。 背中の厚みを作りたい場合、脊柱起立筋で背中の厚みを出す方が得策です。広背筋は逆三角形を作る筋肉だと考えておくといいでしょう。

初期の段階で広背筋を整えておくと、基本姿勢が作れるので今後の筋トレ効果が倍増しますよ。

広背筋を鍛えるための6つのトレーニングポイント

広背筋は扁平な筋肉ですが、鍛え方のポイントは大胸筋など大きい筋肉と同じです。違うのはどの種目を行うか、ということ。

どこを筋肥大させたいかが明確であれば、種目の選択を誤ることはないでしょう。トレーニングで共通するポイントは6つあります。

  1. 筋肉の付着部を意識してトレーニングする
  2. 8〜12回でできる重さで行う
  3. インターバルを1分半〜3分
  4. 3〜5セット実施する
  5. 同じ部位を連続で追い込む
  6. しっかり追い込んだ部位は2〜3日空ける

トレーニングの方法、鍛える部位により、若干数字が変わることがありますが基本的にはこのポイントの通りで大丈夫です。

筋トレの最大のポイントは最大限にストレッチした状態から最大限に収縮させる反復運動をしていくことです。

回数と重さは関係性があり、重くなれば、反復回数は減ります。筋肥大を目的にする場合は8〜12回できる重さで行います。

13回以上できる場合は、重さがまだ軽いということです。8回にも満たない場合は重すぎます。

本当にトレーニングをしたことがない場合は、フォームを重要視していただきたいので、重さを20回程度できるぐらいにして、フォームに集中してください。しばらく運動をしていなければ、これでも筋肉痛が出てくると思います。

インターバルは1分半から3分で設定します。インターバルとは反復運動して小休憩してまた反復運動をしますが、その小休憩のことを言います。

反復運動は体調やトレーニングレベルなどを加味してセット数を決定します。同じトレーニングを3〜5セット行ってから、次のトレーニング種目に移ります。

トレーニング効果はしっかり筋肉をいじめ抜いた後、しっかり栄養を摂って休んで超回復をすることで、はじめて成長します。その回復期間は部位により差はありますが、だいたい2〜3日ほどです。

同じ箇所を連続して行うことで、筋肉に刺激が入り、肥大しやすくなります。では、各部位でどのような種目があるのか細かく見てみましょう。

広背筋を作るための4つのトレーニング

広背筋を綺麗に作るためには上腕から肩周りの動きを意識して鍛えていきます。広背筋は背中にある筋肉ですが、肩帯に属されているため肩周りから上腕の動きが重要になってきます。

広背筋を綺麗に作るためには、どの種目がどこを鍛えるのかを理解していることが重要です。あとは筋肉がどこからどこに付いているのかを意識して行うことです。

  

    

    

  

  

    

      

  

  

トレーニング種目 どんな動きか
ラットプルダウン バーを引き下げる
チンニング 懸垂。中級者以上のトレーニング
シーテッドロウ 座った状態でのボート漕ぎ。初心者向けのトレーニング
ベントオーバーロウ 前かがみになってボート漕ぎ

広背筋を鍛えるメジャーなトレーニングはこれらでしょう。広背筋はプル系(引っ張る)、ローイング系(ボート漕ぎの動作)で働きます。

これらはケーブルやダンベル、バーベルといったフリーウェイトばかりですので、意識して行えるか重要なポイントになります。

ラットプルダウンのポイント

ラットとは、広背筋を意味しています。プルダウンで引き下げるという意味です。ラットプルダウンは正しく広背筋のためのトレーニング種目です。

バーを引き下げるとき、2パターンがあります。

  • バーを前に下ろす
  • バーを後ろに下ろす

ただどちらが良いということはありません。

前に下ろしたら腰部の伸展が強調されるので、より腰部側の筋収縮に期待できます。

後ろに下ろしたら上腕の伸展が強調されるので、逆三角形を作るところの筋収縮に期待できます。

チンニングのポイント

チン(chin)は下顎を意味します。ですので、チンニングは下顎を超えるまで体を引き上げることがポイントです。チンアップということもあります。

動作のポイントはラットプルダウンと同じです。前側で引き上げるか後頭部側で引き上げるか、ラットプルダウンの通りです。

ラットプルダウンは軽い重量での調整がしやすいですが、チンニングははじめから自荷重ですので、チンニングは中級者以上のトレーニング種目と言えるかもしれません。

補助者が下から支えることで負荷を軽くすることができますので、経験者が補助者となっていれば早い段階から導入することはできます。

ラットプルダウンと大きく違うのは、トレーニング中、下肢の固定があるかないかというところです。

下肢の固定がないと、その分体幹全体が働きます。より全身運動になりますので、全身の連携した動作が期待できます。

シーテッドロウのポイント

シーテッドは坐位を意味します。座った状態でボート漕ぎをするので、正しくボート漕ぎの動作です。

ベントオーバーロウと似ていますが、座っているため骨盤、腰部が安定します。上半身のブレが低減できるので、シーテッドロウの方がより初心者向きです。

ベントオーバーロウのポイント

ベントオーバーは前かがみという意味です。ロウはボート漕ぎの動作です。ボート漕ぎの動作ですが重力を使って行うトレーニングです。

ダンベルやバーベルを利用してトレーニングをします。フリーウェイトですので、重心を捉えることが重要になります。

下半身から腰部の支持力が鍛えられますので、部分的に鍛えるのではなく、下半身からの連携した動作が期待できます。ふらつく場合は、重すぎるか、体幹が弱いかいずれかでしょう。

どのトレーニングをするにしても、基本姿勢を意識します。基本姿勢とは肩甲骨を寄せて下げて、胸を張った姿勢です。これにより広背筋を集中的に使います。

広背筋の鍛え方は、とにかくフォーム重視で行うこと!

広背筋のトレーニングはマシンもありますが、ほとんどがフリーウエイトです。微妙に角度を変えて筋繊維一本一本鍛えることができる反面、やり方を間違えると左右差が出てしまいます。フリーウエイトは諸刃の剣なのです。

トレーニングをされている全員に言えることですが、フォーム重視でトレーニングをすることです。正しいフォームで行わないと関節を痛める原因になります。それに筋肉の付き方が左右で変わってきます。

それを防ぐためには、誰かに見てもらうか、またはビデオ撮影や鏡を見ながら自分のフォームを客観的に見て、常にフォーム重視で行うようにしましょう。フォームは重要です。

広背筋で厚みは出しにくいですが、正面から見たときの上半身が逆三角形に見えますので、しっかりトレーニングをしているな、という目で見られます。

他に基本姿勢が保たれるので、胸板の厚みが強調できる他、他部位のトレーニングでも筋トレ効果を出しやすくするのです。

広背筋は基本姿勢の安定化に役立ちます。初期の段階で強化していくことで、他の部位のトレーニング効果が高まりますよ。

この記事をシェア

合わせて読みたい

ページ先頭に戻る