脊柱起立筋の鍛え方!男らしい背中の縦ラインを作るトレーニング6つ

綺麗な背中を作るのに欠かせない脊柱起立筋。その名の通り、脊柱を起立させるための筋肉です。

首から腰まである背骨の両サイドにあり、背中全面を覆っています。

それにより、脊柱を曲げたり、反らしたり、捻ったりしても大丈夫なようにしっかり支えています。

脊柱起立筋は表面にあるわけではないのでなかなか目視しづらいですが、姿勢を維持するのに必要な筋肉です。

脊柱が安定することで上半身が安定するため、高重量を持ち上げたりすることができるようになり、他のトレーニングもしっかり高重量を扱えるようになるのです。

高負荷トレーニングをするためには脊柱起立筋の強化は必須です!脊柱起立筋の作用とトレーニング方法を見ていきましょう。

脊柱起立筋は重力に対抗する筋肉。そして高負荷トレーニングの効果を最大限にする

脊柱起立筋はその名の通り脊柱を起立させるための筋肉です。起立させるということは、重力に対抗しています。

重力に対抗する筋肉のことを抗重力筋と言います。脊柱起立筋が弱って重力に負けてしまうとどうなるでしょうか?脊柱が起きず、丸まってしまいます。つまり猫背になるのです。

抗重力筋を鍛えることで、パッと見の若々しさが印象的になります。今では顔も重力に負けない若々しさを!と言われているぐらいですよね。重力に対抗することはアンチエイジングにもなるのです。

そこで脊柱起立筋です。脊柱起立筋は背中を起こして見た目を若返らせるだけではありません。高負荷トレーニングの効果を最大限にするのにも一役買っています。

脊柱起立筋の役割

脊柱は椎骨という骨が24個積み重なっています。頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個です。これらがバラバラにならないように、重力が真っ直ぐ乗るように支えています。

脊柱起立筋は脊柱(背骨)の両サイドにあり、背中全体を覆っています。脊柱が真っ直ぐに立っていられるようにしたり、曲げたり、反らしたり、捻ったりしても大丈夫なようにしています。

▼脊柱起立筋
脊柱起立筋の位置と棘筋、最長筋、腸肋筋

脊柱起立筋は一つの筋肉の名前ではなく、次の3つの筋肉の集まりの総称です。

  • 棘筋(きょくきん)
  • 最長筋(さいちょうきん)
  • 腸肋筋(ちょうろくきん)

これらは関係性を持って同じような働きをし、次のような役割を担っています。

  • 上半身を真っ直ぐ立たせる
  • 脊柱の安定化
  • 衝撃吸収
  • 中枢神経を守る
脊柱の安定は他にも重要な役割があります。それは衝撃吸収と中枢神経を守ることです。

脊柱起立筋は、歩いたり、走ったり、跳ねたりなど、様々な衝撃を吸収しています。この衝撃吸収から脳や脊柱にある中枢神経を守っています。

中枢神経とは、全身に司令を送る神経系統の中心的な働きをしています。中枢神経から末梢神経に繋ぎ、手や足の端まで司令が行き渡ります。

脊柱起立筋が働き、脊柱が安定することで、歩いたり、走ったり、跳ねたりといった高負荷な運動に耐えることが出来ます。

日常生活では、歩くことでも脊柱起立筋は働きます。しかしダラダラ歩いてはほとんど機能しません。背筋を伸ばして歩幅を広げて歩くことではじめて脊柱起立筋は働きます。

脊柱起立筋を鍛えるメリット

脊柱起立筋を鍛えるとどのようなメリットがあるのでしょうか?役割を見てもお分かりの通り、脊柱(背骨)を安定させることで様々なメリットが出てきます。

  • 姿勢の安定
  • 猫背の改善
  • 見た目が堂々としているように見える
  • 高負荷トレーニングに対応できる

脊柱起立筋は背中にある様々な筋肉と連携を取って機能しています。僧帽筋や菱形筋、下後鋸筋により脊柱起立筋が押さえ込まれて、脊柱起立筋の張力が上がります。

それにより、体幹上部から中部の後面にかけての円背(猫背)の改善に役立つことでしょう。

近年、デスクワークが増え、脊柱起立筋が弱ってしまい、背中が丸まってしまっている方が急増しています。

脊柱には中枢神経が通っていますので、脊柱の歪みは全身問題に発展し兼ねません。脊柱の歪みはアウターマッスルの脊柱起立筋より、インナーマッスルの多裂筋の方が重要です。

人の体は表面から見えない深層の筋肉(インナーマッスル)と、表層にあって触れることができる筋肉(アウターマッスル)があります。

最も表層にある筋肉は僧帽筋や広背筋です。そして脊柱起立筋を最大限に機能させるためのインナーマッスルは多裂筋という筋肉です。

多裂筋で脊柱を安定させることで脊柱起立筋が働きやすくなり、より高負荷に耐えられるようになるのです。

脊柱起立筋は中間層ですので、アウターマッスルの補助としてパワフルな動きにも関与しますし、インナーマッスルの補助として関節を安定させる機能も有しています。

脊柱起立筋は表層にはないため見た目では筋繊維はわかりません。しかし厚みのある背中を作るには必須です。

その脊柱起立筋はどのように鍛えればいいのでしょうか?

その為にはまず、筋肉がどこからどこへ付いているのか、脊柱起立筋の解剖を知っておく必要があります。

起始と停止を意識するために知るべき、脊柱起立筋の位置と機能

トレーニングのポイントは起始と停止を意識して行います。そのためには筋肉の付いているところを理解しないといけません。ここで、筋肉の位置をもう一度確認しましょう。

脊柱起立筋は3本の柱で構成されていて、内側から棘筋、最長筋、腸肋筋をひとまとめにして呼ばれています。

▼脊柱起立筋の位置と棘筋、最長筋、腸肋筋
脊柱起立筋の位置と棘筋、最長筋、腸肋筋

骨盤(仙骨、腸骨稜)から、腰部にかけて大きく腱があり、そこから3本の柱となって背中を覆い、肋骨、頸部、後頭骨に向けて段々枝分かれしていきます。

棘筋、最長筋、腸肋筋はそれぞれ3つずつに分かれます。脊柱起立筋は3つに分類され、全部で9つの筋肉に分かれます。細く見ると次の表のようになります。

脊柱起立筋 起始 停止
頭棘筋 第5頸椎〜第3胸椎(棘突起) 後頭骨(上項線と下項線の間)
頸棘筋 第6頸椎〜第2胸椎の棘突起、項靭帯下部 軸椎(棘)、第2、3頸椎(棘突起)
胸棘筋 第11胸椎〜第2腰椎 第1〜4胸椎または第8胸椎まで(棘突起)
頭最長筋 第1〜5胸椎(横突起)、第4〜7頸椎(関節突起) 側頭骨(乳様突起後縁)
頸最長筋 第1〜5胸椎(横突起突端) 第2〜6頸椎(横突起の後結節)
胸最長筋 胸腰筋膜、全腰椎の横突起と副突起 全胸椎横突起、第2から第12肋骨(肋骨結節と肋骨角の間)
頸腸肋筋 (第1〜2もある)第3〜6肋骨角 第4〜6頸椎の横突起、後結節
胸腸肋筋 第12肋骨から第7肋骨(肋骨角上縁) 第1肋骨から第6肋骨(肋骨角へ)、C7(横突起後面)
腰腸肋筋 脊柱起立筋の共同腱(前面)、胸腰筋膜、腸骨稜(外唇)、仙骨(後面) 全腰椎横突起、第5または第6肋骨より第12肋骨へ(肋骨角下縁)

脊柱に近いところから内側筋柱(ないそくきんちゅう)、中間筋柱(ちゅうかんきんちゅう)、外側筋柱(がいそくきんちゅう)の3本柱で脊柱を支えています。

内側筋柱は棘筋(頭、頸、胸)、中間筋柱は最長筋(頭、頸、胸)、外側筋柱は腸肋筋(頸、胸、腰)と細分化されます。

起始とは、筋肉の始まりの部分のことです。停止は起始から出た筋肉の終わり部分です。一般的に起始が身体の中心部分で停止が末梢の方を指します。ここでは共同で腱を作っているところが起始で、上部に向かって停止となります。

棘筋の位置と機能

棘筋は脊柱起立筋の中で最も内側の柱を形成しています。脊柱起立筋の中で最も小さく、最も薄い筋肉です。棘筋群は不規則なので、個々を分けることが難しいです。多裂筋の作用をより強化させています。

機能としては、頭棘筋は頭部の伸展、頸棘筋は頸椎の伸展、胸棘筋は脊椎の伸展です。それぞれその箇所の伸展作用があります。伸展は反らす動作、背筋を伸ばす動作です。

最長筋の位置と機能

最長筋は脊柱起立筋の中間の柱を形成しています。上体起こしをした時に、脊柱のところで”谷”ができると思います。その”谷”の高低差を作るのが最長筋です。

脊柱起立筋の中で最も背中の筋肉の厚みを作っている筋肉でもあります。多裂筋と棘筋で脊柱をより強固に安定させたら、最長筋が上体の伸展に大きく関与します。

より上体の伸展力をあげているのは最長筋です。あと、腸肋筋ほどではありませんが多少の脊柱の側屈と回旋にも関与しています。

腸肋筋の位置と機能

腸肋筋は脊柱起立筋の中で最も外側の柱を形成しています。分かりにくいと思いますが、脊柱両側の外側にある溝の部分にあります。この筋の腰椎部が最も大きく、上に行くに従って筋肉は枝分かれします。

機能としては、脊柱の伸展、脊柱の側屈、肋骨を下方へ引き下げる(腰部の筋)、骨盤の挙上(ヒップアップ)です。上半身を横へ倒したり、回旋させたりすることでも鍛えることができます。

脊柱起立筋で注意が必要なのは、左右で偏らずに均等にトレーニングができるかどうかというところ。

脊柱起立筋は後頭骨、背骨、骨盤に付いているため、左右差があるとそれぞれの骨は強い方に引っ張られます。背骨はだるま落としのように積み上がっている構造ですので、簡単にずれたり、回旋したりします。

初期の段階で脊柱起立筋を整えておくと、高負荷トレーニングができるため、今後の筋トレ効果が倍増しますよ。

脊柱起立筋を鍛えるときの6つのトレーニングポイント

脊柱起立筋は3つの筋肉で構成されていますが、鍛え方のポイントは一緒です。3つの筋肉はほぼ一緒に動きますので、脊柱起立筋という一つの筋肉だと思っても差し支えありません。

  1. 筋肉の付着部を意識してトレーニングする
  2. 8〜12回でできる重さで行う
  3. インターバルを1分半〜3分
  4. 3〜5セット実施する
  5. 同じ部位を連続で追い込む
  6. しっかり追い込んだ部位は2〜3日空ける

トレーニングの方法、鍛える部位により、若干数字が変わることがありますが基本的にはこのポイントの通りで大丈夫です。

筋トレの最大のポイントは最大限にストレッチした状態から最大限に収縮させる反復運動をしていくことです。

回数と重さは関係性があり、重くなれば、反復回数は減ります。筋肥大を目的にする場合は8〜12回できる重さで行います。

13回以上できる場合は、重さがまだ軽いということです。8回にも満たない場合は重すぎます。

本当にトレーニングをしたことがない場合は、フォームを重要視していただきたいので、重さを20回程度できるぐらいにして、フォームに集中してください。しばらく運動をしていなければ、これでも筋肉痛が出てくると思います。

インターバルは1分半から3分で設定します。インターバルとは反復運動して小休憩してまた反復運動をしますが、その小休憩のことを言います。

反復運動は体調やトレーニングレベルなどを加味してセット数を決定します。同じトレーニングを3〜5セット行ってから、次のトレーニング種目に移ります。

トレーニング効果はしっかり筋肉をいじめ抜いた後、しっかり栄養を摂って休んで超回復をすることで、はじめて成長します。その回復期間は部位により差はありますが、だいたい2〜3日ほどです。

同じ箇所を連続して行うことで、筋肉に刺激が入り、肥大しやすくなります。では、各部位でどのような種目があるのか細かく見てみましょう。

脊柱起立筋を作るための6つのトレーニング種目

脊柱起立筋を綺麗に作るためには後頭骨から骨盤のところまで満遍なく鍛えていく必要があります。上部と中部で頭部と胸部を支えます。下部で腰部と骨盤を支えます。

上部は後頭骨にまで付いているため、頭を動かすと働きます。下部は骨盤を動かす時に働きます。このように筋肉がどこからどこに付いているのかを意識して行うことで、意識した通りに筋肉が付いてきます。

部位 トレーニング種目
上部
  • バックエクステンション(後頭部にウェイトを置く)
  • ブリッジ(中級者以上)
中部
  • ベントオーバーロウ
  • バックエクステンション
  • デッドリフト
下部
  • バックエクステンション(下肢を動かす)
  • ブリッジ
  • バックキック
  • デッドリフト
  • ベントオーバーロウ
  • グッドモーニング

コアエクササイズと呼ばれるバックスクワットやショルダープレスなど、立位または座位でのトレーニングで、首から肩に負荷がかかるトレーニングは脊柱起立筋が働きます。高重量であればあるほど、脊柱起立筋はしっかり働きます。

私は高重量を背負って、クォータースクワットにして脊柱起立筋を鍛えています。脊柱起立筋にしっかり刺激を入れてから、負荷を軽くし、パラレルスクワットをすると深く腰を落とすことができます。

抗重力筋をしっかり鍛えることができますので、体が軽く感じられます。さらに脊柱起立筋も筋肥大を起こしますので、より厚みのある背中を作ることができます。ただし高負荷トレーニングは中級以上にオススメしています。

では初心者ですがどうすればいいでしょうか?やり方は同じでも負荷を軽くすることから始めてください。一番安全なのは自荷重トレーニングです。バックエクステンション、ブリッジ、バックキックですね。

バックエクステンションのポイント

バックエクステンションは床でもできますし、ジムにある台を利用して角度を変えてトレーニングすることもできます。

スポーツをされている場合は、最も強化したい角度に合わせて位置を決めたりしますが、一般的には床から水平になるようにするといいでしょう。

自荷重が楽にできるようになったら、ウェイトを抱えた状態でバックエクステンションをすると、より負荷を強められます。

床でうつ伏せの状態でするバックエクステンションで、上半身を動かさず脚を持ち上げる動作をすると、下部を集中的に鍛えることができます。

ブリッジのポイント

ブリッジは床に仰向けで寝た状態から、膝を曲げます。そこから腰を持ち上げるとブリッジのような形になります。これで脊柱起立筋の特に下部を強化させます。

首まで鍛えようとすると、床に後頭部が着いた状態だと首の後ろはほとんど鍛えられませんが、レスラーなどが首を鍛える時のように頭頂部が床に着いた状態にすると、首を強化することができます。

ただし、この方法は一歩間違えると頚椎損傷の恐れがあるため、基本的にはオススメしません。ブリッジは肩が床に着くぐらいにして行ってください。

バックキックのポイント

バックキックは立位や四つん這いの姿勢で行います。バックキックのポイントは足裏で壁を押す感覚です。四つん這いの姿勢で行うと床に対して垂直に壁を押し上げる感じになりますので、最も負荷が高いです。

さらに負荷を上げようとすると、チューブトレーニングがいいでしょう。片方の膝やスネで押さえて、片方は足裏に引っ掛けて、バックキックをすることもできます。

他にはヒップ系のトレーニングマシーン(基本的に立位で行う)を利用すると、細かく重量をコントロールすることができます。これで左右で同じ重量にすることができます。

脊柱起立筋のトレーニングは背骨の曲げ伸ばしを反復させる動作をメインに

プル系(シーテッドロウなど)は背中を鍛えるトレーニングです。しかし脊柱起立筋は姿勢を安定させるため、メインのトレーニングにはなりにくいです。ほとんどのトレーニングは脊柱起立筋は補助的な作用をすることになります。

脊柱起立筋は脊柱(背骨)を伸展と屈曲を反復させる動作でメインに働きます。上部は頸部の屈曲と伸展で、中部は猫背と胸を張る動作の反復で、下部は上体を倒したり起こしたりする動作の反復により、メインで働くようになります。

注意が必要なのは、腰に痛みがある、手術をしたことがある、など何かしら持病を抱えている方は、医師や怪我などに詳しいトレーナーなど、専門家にみてもらってください。

とにかくフォーム重視で行うこと!脊柱起立筋を鍛えてキリッと男らしい姿勢に

ここまで一般的な内容でお話をしてきましたが、首や腰が痛い、痺れがある、手術をしたことがある、など何かしら持病を抱えていらっしゃる方は、必ず専門家にみてもらうようにしてください。それぞれの状態によって、やり方が変わってきます。

脊柱起立筋を鍛えるトレーニングはマシンもありますが、ほとんどがフリーウエイトです。微妙に角度を変えて筋繊維一本一本鍛えることができる反面、やり方を間違えると左右差が出てしまいます。フリーウエイトは諸刃の剣なのです。

初心者でも上級者でも言えることは、フォーム重視でトレーニングをすることです。正しいフォームで行わないと怪我の原因になります。それに筋肉の付き方が不均衡になります。それだと美しくないですね。

それを防ぐためには、トレーナーやトレーニング経験者といった方、またはビデオ撮影をして自分のフォームを客観的に見たり、鏡を見ながらフォームをチェックするなど、常にフォーム重視で行うようにしましょう。フォームはそれだけ重要なのです。

脊柱起立筋を鍛えることで、男らしく堂々とした姿勢を保つことができます。さらに他部位のトレーニングでも高負荷トレーニングに対応できるため、より筋トレ効果が出やすくなりますよ。

脊柱起立筋は姿勢の安定化に役立ちます。初期の段階で強化していくことで、他の部位のトレーニング効果が高まります。
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